◆4サイクルエンジンオイルは4輪用と2輪用で何が違うのか?(エンジンオイルシリーズ その1)

バイク情報

自分は恥ずかしながら最近まで4輪用と2輪用のエンジンオイルの違いがよくわかっていませんでした・・もしかして「4サイクルエンジンオイルなら車用でも大丈夫なんじゃないの?」と考えていました。実際、カー用品店に行くと車用のオイルの方が安くて種類も豊富。つい手を伸ばしたくなるんですよね。

でも調べていくうちに、4輪用と2輪用のエンジンオイルは全く別物だということが分かりました。
ここでは、自分なりにまとめた違いをお伝えします。

エンジンとミッションの構造の違い

まず大きな違いは「エンジンとミッションが同じオイルを使うかどうか」。

  • 車(4輪)はエンジンとミッションが分かれていて、オイルは基本的に「エンジン専用」。
  • バイク(2輪)はエンジンとトランスミッションが同じオイルで潤滑される仕組みになっています。

つまり、バイク用オイルはエンジンだけでなく、ギアの摩耗や湿式クラッチの動作にも対応する必要があるんです。

添加剤の違いとクラッチ滑りのリスク

車用オイルは「燃費性能」を優先しているため、摩擦を減らす摩擦低減剤(モリブデンなど)が配合されていることが多いです。これは車には効果的ですが、バイクでは逆効果。

湿式クラッチを使うバイクでは、この添加剤が原因でクラッチが滑ってしまう可能性があります。実際、自分も友人のライダーから「車用オイルを入れたら発進時にクラッチがつながらなくなって困った」と聞いたことがあります。

高回転・高温に耐える設計

バイクのエンジンは1万回転を超えるような高回転まで回ることが多く、空冷車だと冷却もオイル頼み。オイルへの負荷は車よりもかなり大きいです。

そのため、バイク用オイルはせん断安定性(オイルがギアにちぎられても粘度を保つ力)や高温耐性が重視されています。ここが「なんとなく車用でもいけるでしょ」と思っていた私が一番驚いたポイントでした。

JASO規格で選ぶのが安心

バイク用オイルには「JASO規格」という基準があります。

  • JASO MA / MA2:湿式クラッチ対応。一般的なバイク用。
  • JASO MB:スクーターなどクラッチを使わない車種向け。

一方、車用は「API規格」「ILSAC規格」が中心で、クラッチのことは一切考慮されていません。だから、バイクに車用オイルを入れるのはやっぱり危険なんです。

結論:2輪は2輪用、4輪は4輪用を選ぶべき

最初は「安いから車用でいいかな」と思っていましたが、調べれば調べるほどリスクが大きいと分かりました。

  • バイクに車用オイルを入れるとクラッチ滑りやギアの潤滑不足が起きる可能性あり。
  • 車にバイク用を入れると大きなトラブルは起きにくいけれど、省燃費性能や寿命の面で不利。

やっぱり「餅は餅屋」。自分の愛車を大切にしたいなら、素直に専用オイルを選ぶのが一番安心です。

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